TCP/IPでのカプセル化とVPN
トランスポート層とTCP
前回までの講座では、OSI参照モデルとその各層の大まかな機能を一通り説明した。今回からは、OSI参照モデルの知識を発展させて、TCP/IPについての説明を進めてみたい。
なお、TCP/IPの説明においては、OSI参照モデルにおいて説明した部分の復習も同時に行うつもりである。よって、OSI参照モデルについて明確に理解することができなかった方も、以降の講座において、プロトコルの知識を深めてゆくことができるはずだ。
肩の力を抜いて、ゆっくりと読み進んでいただければと思う。
OSI参照モデルに準拠するTCP/IP
OSI参照モデルが通信プロトコルの標準となったことで、通信関連部分を作成するエンジニアは、この標準に準拠して開発することにより、異なるメーカーや異機種のコンピュータとの通信を可能とする環境を得ることができるようになった。
しかし、この規格をそのままに通信部分を構築するのは、実は最善の方法とは言いきれない。
OSI参照モデルとは、幅広い汎用性を持たせる必要上、あらゆることを想定して考えられていることから、その層構造が複雑なものとなっている。この層構造をそのままに、通信プロトコルを構築してしまうと、処理そのものも複雑なものとなるうえ、効率が低下してしまう可能性があるからだ。
そこで、OSI参照モデルをベースに、より効率の良いプロトコルの仕様が生まれることになった。これが、第7回でも簡単にふれたプロトコル、TCP/IPだ。
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TCP/IPでのカプセル化とVPN
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