財務会計から始める「ERP」
企業競争力の要としてビジネス展開のスピードがクローズアップされる現在、業務の効率化、ビジネス環境変化への即応能力はすべての企業の課題になっている。この課題解決のための有力な施策と考えられているのがERP。その導入で最初に着手すべき業務と考えられるのが会計業務である。
ERPパッケージの投資額
ERP研究推進フォーラム(東京)で尋ねたところ、全体の平均投資額は今年の集計で約12億円、中堅企業だけでみると約1億円ということである。もちろんこの金額はERPパッケージ購入金額ではなく、ERPシステム構築のトータルコストである。その内訳は、1/4がパッケージの価格、コンサルティングが1/4、アドオンなど機能追加が15%程度、残りがハードのコストと教育コストだそうだ。このうちコンサルティングと機能追加についての投資は、規模が小さいほど少なくなる。
中堅・中小規模の企業にも普及がはじまったERPパッケージ
およそ10年前から日本での普及がはじまったERPは、現在では大企業中心に根づき、3000億以上の売上げをもつ企業の約半数が導入または導入作業中であるという。しかしこうした大企業の導入は現在ではやや頭打ち傾向にあり、むしろ100〜300億程度の中堅企業への導入が活発化してきている。これにはパッケージ価格が比較的低い国産ERPパッケージの台頭が一役買っているようだ。また、海外製ERPでも、ソフトウエアライセンス、ハードウエア、導入サービスを組み合わせたものを、一定の金額、一定の導入期間で導入を可能にする定額ソリューションが最近発売されている。例えば、オラクルでは「Oracle NeO」というソリューション名で中堅市場への参入を図っている。導入基準価格は最小6000万円、標準で1億円となっている。
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