正念場を迎える「ICタグ」
2003年はブームといえるほど、ICタグが世界的に注目を集めた年であった。ウォル・マートのICタグ導入宣言、EPCグローバルやユビキタスIDセンターの設立、プライバシー問題と関連したICタグ付商品の購入ボイコット運動の発生など話題性に事欠かない1年であった。2004年の現在でもICタグを取り巻く期待の高さは相変わらずであり、当面はこの活況が続きそうである。
日本のICタグブーム
しかしながら、日本におけるICタグブームは、世界的なそれとは若干趣が異なると著者は見ている。確かに、ICタグを箱などに貼り付けて入出荷検品、在庫管理に利用したり、モノレベルで利用して情報提供に利用するなどの方法は同じである。他方、ICタグ利用推進の根拠や創出される付加価値の大きさを語りだすと、日本の場合は複雑である。なぜなら、2000年以降に発生した食品の安全性に関わる事件とトレーサビリティ導入の必要性、突破口の見えないIT不況、政府のe-Japan戦略IIが目指す「元気・安心・感動・便利」社会実現に向けた取り組みなど様々な要因が絡み合っていることもあり、全てを解決するツールとして「ICタグ」が合言葉のように用いられるからである。
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正念場を迎える「ICタグ」
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