Linuxの基礎学
1991年にあるソフトウェアのソースコードがインターネットに流れました。そのソース
コードは瞬く間に世界中に広がり、多くの人の目に触れることによってものすごいスピ
ードで進化しました。そして、10年経った今、そのソフトウェアは大企業の基幹業務シ
ステムから携帯電話にまで搭載される大きな市場と用途を生み出しました。
あるソフトウェアというのはもちろん「Linux」のことです。
Linuxは当時、大学生だったリーナス・トーパルズ氏によって生み出されたものです。
最初は本当に小さな基本的な機能しか持ち合わせていませんでしたが、インターネット
を通じて、世界中の多くの技術者の目に触れることによって大変な進歩を遂げました。
トーパルズ氏が最初にLinuxを作ったのは、大学にあるUNIXを自宅で再現したくて、
何も無いところからUNIXを開発してみようと思ったのがきっかけだそうです。
Linuxという名前の由来は開発者のリーナス・トーパルズ(Linus Torvalds)にちなん
で名づけられました。
UNIX + Linusということです。
Linuxとは厳密に言うとハードウェアと密接に関わりのある「カーネル」という部分を
さします。ですので、インターネットに公開されたばかりの時は、ほとんどカーネルの
状態のままであったため、より完成度の高いオペレーティング・システム(以下 OS)に
するには多くのユーティリティープログラムが必要でした。
ちょうどそのころ、リチャード・ストールマン氏率いる「GNU」プロジェクトという団体
がありました。そのGNUはUNIXのフリーソフトウェアをたくさん生みだしていましたが、
動かすためのOSがありませんでした。(当時GNUでもOSを開発していたようですが、設計
が複雑すぎて、うまくいっていなかったようです)
そこで、ユーティリティープログラムの不足していたLinuxと、動かすためのOSがなかっ
たGNUが、不足していたお互いの部分をおぎなう形で協力することになりました。
これが現在のLinuxの原型といってもいいでしょう。
こうして、10数年の歳月をかけLinuxはUNIX系OSの中でも優れた、信頼性の高いOSとなり
ました。
リーナス・トーパルズ氏が、もしあの時Linuxのソースコードをインターネットに公開しな
かったら、個人でこうゆうサーバーを気軽に構築して、楽しむなんてことできなかったかも
しれません。そうゆう意味でも、トーパルズ氏がした何気ない行動が、世界中の人たちの役に
立ってるなんて、すごいと思いませんか!?
この無償の精神が、信頼性の高い、優れたオペレーティングシステムを生み出したといっても
過言ではないでしょう!!
まず、最初に言いたいのは「Linuxは無料です!」
Windowsのようにお金を払って使用する必要は無いのです。Windowsパソ
コンを使っている人でWindowsを買ったことが無いという人がいるかもしれませんが、それは、
パソコンを買ったときにちゃんとWindowsの料金も含まれているので、直接買ったことがないだけ
で、実際にはお金を払って使用してます。
「Linuxもお店で売ってるものがあるぞ」という声も聞こえてきそうですが、それはLinux
を配布しているディストリビュータがLinuxに商用ソフトを入れてパッケージとして販売
しているからです。純粋にLinuxだけを使用する場合にはお金はかかりません。
では、その無料Linuxの入手方法ですが、各ディストリビュータのwebサイトよりダウンロー
ドするか、本屋などで売っているLinux関連書籍に付録としてついているCD-ROMで入手す
るのが一般的かと思います。
前者の各ディストリビュータのwebサイトよりダウンロードする方法は色々とちょっとした知識
が必要なので初めての人にはお勧めしません。
後者の本屋で本を買ったほうが無難です。なにより、時間と手間の節約になりますし・・・。し
かも、最近のLinuxはグラフィカルインストーラのおかげでWindowsをインストールする感
覚で手軽にインストールすることができます。それにLinuxの入門書を1冊手元において置い
たほうが何かと便利だと思います。(インストール手順も載ってるし)
ところで、あなたはLinuxで何をしたいですか?Webサーバーを構築して自分のホームペー
ジを公開しますか?それとも、Windowsとのネットワーク共有でファイルサーバーにしま
すか?
ネット上によくある無料ホームページサービスを知ってますか?このページを見て
いるあなたはおそらく一度は利用したことがあると思います。
その無料ホームページサービスを利用してみた感想はどうでしたか?
満足できましたか?
おそらく、そのほとんどのホームページサービスに対して、何らかの不満があったのではないでしょうか。
CGIが使えない、容量が少ない、広告がはいるなどなど・・・。挙げればキリがないかもしれませんね(笑)
でも自分でLinuxサーバーを立ち上げればそれらの制限からは解放されます。
重たいCGIもOK(問題もあるけど(^^;)、容量はハードディスクの空き容量の分だけ自由!、アカウントだって
作り放題!データベースだって使えちゃう。あなただけのそうゆう環境が手に入れることができます!
もちろん、それらの機能を実現するソフトは無料です!
私が言いたいLinuxの魅力は自由度の高さとコストの安さです。そして、これが「Linuxのココがおもしろい!」
ということなのです。
■サーバーでつかうとしたら、
1.データベースをタダで使うことができます!
2.Webサーバーをタダで使うことができます!(容量、CGIなどの制限も自由自在!)
3.メールサーバーををタダで使うことができます!(アカウント数、容量制限なし!)
■デスクトップとしてつかうなら
1.マイクロソフトオフィスと互換性のあるソフトがタダでつかえます![ http://ja.openoffice.org/ ]
2.フォトショップ並のグラフィック機能をそなえたソフトがタダでつかえます![ http://www.kde.gr.jp/ ]
3.プログラミング環境がタダでつかえます!
これは、本当にすごいことなんです!
どうです?ちょっと「Linuxをやってみようかな!?」って気になってきましたか?
せっかくこのページに来たのだから、この機会に自由の世界、Linuxを一緒にはじめませんか?
かかるのは最初の本代と安いパソコン代だけ、あとのソフトはタダで手に入ります!
もちろん、このサイト、メルマガでも情報をキャッチしてくださいね。
自由に、好きなように設定して、自分だけオリジナルサーバーを一緒に作りましょう!!
[ 私がおすすめの本 ]
[ メールマガジンの無料購読はこちら ]
このオープンソースという言葉、どんなことを意味なのかあなたはご存知ですか?
Linuxを語る上で決してはずすことのできない、とても重要なキーワードになります。
簡単に説明すると
『人が書いたプログラムを自分で自由に使用・修正・再配布することができる』
ということです。
つまり、あるプログラムを自分の好きなようにカスタマイズして、それをまた、他の人に
公開することができるということです。
Linuxの誕生でも書きましたが、Linuxがはじめてインターネットに公開されたとき、この
オープンソースという形式をとって公開されたため、世界中の優秀な技術者がボランティアで
Linuxの改良を行い、これまでにないスピードで、安定かつ、堅牢なOSが誕生したのです。
Linuxの発展には欠かすことのできないものなのです。
そのオープンソースの主なメリット、デメリットとしては下記の点が挙げられます。
■メリット
・オープンソースは無料のためコストの削減ができる
・セキュリティーの観点からソースコードが公開されているため透明性が高い
・多くの技術者が開発に携わるため、質の高いプログラムが出来上がる
■デメリット
・まだ、それほど浸透していないため実績が少ない
・商用ソフトでは当たり前のサポートが受けられない
・ノウハウの蓄積が大変(技術者の育成等)
ところで、Windowsはどうかといいうと、もちろん、オープンソースではありません。
商用ソフトの多くはソースコードを公開していません。あたりまえですね。
そのソフトのノウハウそのものが公開されてしまったら死活問題ですから(笑)
しかし、最近では世の中のオープンソース化を意識してか、マイクロソフトが部分的に
ソースコードを公開しました。ですが、まだ一般の人がWindowsのソースコードをみれる
機会というのは今のところないというのが現状です。
将来的にはマイクロソフトもWindowsのソースコードを全面的に公開するかもしれません。
今後もオープンソースという考えはどんどん広がっていくでしょう。
最近では、政府のシステムにもオープンソースが採用されるケースが増えています。
オープンソースというキーワードが今後ますます重要なものになるのは明らかで、
これが一般ユーザに浸透するのもそう遠くないかもしれません。
ホームへ戻る