発展期に突入するEIP
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発展期に突入するEIP
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企業内の情報をWebブラウザ上に集約して表示し、さらにシングルサインオンやパーソナライゼーション、統合検索といった機能を提供するEIP（Enterprise Information Portal、以下EIP）は、従業員の情報活用を支援するための基盤製品として定着した感がある。本稿では、EIPの日本市場での実現状況を確認し、今後の方向性を展望したい。実は、筆者が「EIP」をテーマにキーマンズネットに登場するのは2回目になる。1回目は3年前の「EIPの市場動向と有効性」というインタビューであった。まずは当時のEIPに関する記述を振り返りつつ、日本におけるEIP市場の変遷を見ていこう。
発展期に突入するEIPとは
そして実現度の観点からは、EIP市場を「2001年の前半になってようやく認知され始めた揺籃期の段階」と位置づけていた。2001年はEIPの概念が普及し始めた年であり、最も基本的な段階としてのインフォメーションポータルの実現が徐々に始まった年であったといえよう。本格的に多くの企業でEIPの導入が検討され始めたのは、2002年後半に入ってからである。
日本の大企業での導入事例が増え始めたのもこの頃からで、特にナレッジ・マネジメントを目的とした事例が多く現れ始めた。進化の方向性という観点で見ると、インフォメーションポータルからナレッジポータルへの進化が先行し、グループウエアに匹敵するスケジュール管理やプロジェクト管理機能、ワークフローやディスカッションが行えるナレッジポータル指向の機能を持ったEIPが登場し始めた。製品も小規模のグループからでも導入しやすい製品が現れ始めるなど、製品の選択肢が増えるとともにEIPの認知度も向上した時期である。
2003年の1月から3月に野村総合研究所が行った「システム基盤技術の採用動向に関する調査」の中で、EIPについての認知度と導入意向を訊いたところ、なんらかのレベルでEIPについて「知っている」と答えた回答者は81.8％に上り、「導入済み」「導入を検討中」との実行段階にある回答者を合わせるとほぼ30％となっている
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